第4回「好きっていいなよ。」を30代男女が勝手にレビュー 川口春奈 福士蒼汰
監督 | 脚本 | 日向朝子 | 配給 | 松竹 | 公開 | 2014年 |
---|
出演 | 川口春奈 | 福士蒼汰 |
---|
クラリスのレビュー
「ただただ、どうでもいい」
他者と交流する大切さをテーマに取り入れているものの、いちゃつく材料にしかしていないため、どうでもいい映画に。高校生のラブホテル情事を描くのが悪いとは思わない。でも煽るだけじゃなく、少女達にすべきことを教えてあげたいものです「ちゃんとしてますか避妊」。
ヒロインの相手役は、突然下の名前で呼んだりキスしたりと大変に気持ち悪い。はっきり言ってただの痴漢ですが、顔がいいというだけで許されるのでしょうか。最初から最後まで公衆の面前でキスをしまくるのも、みっともない。いますね、人目を気にせずイチャイチャするカップル。いや待てよ。私も道端でイチャイチャしていた時があるのでは。背筋がゾクッと。
日めくりカレンダーのような、なんとなく心に響きそうなセリフが全編に多用されています。そう、恋をすると人はポエムを書きがち。こちらも自分が過去に送ったポエムチックなメッセージが走馬燈のように思い出され、背筋が凍りました。消去!消去!自分の恥ずかしい過去を思い出し、襟を正したい人に、おすすめ・・なのか?
胸キュン度 | 0% | なんで顔がいいだけの男が好きなのか |
---|---|---|
共感度 | 0% | だから何をそんなに悩んでいるのか |
寸止めドキドキ度 | 3% | 足立梨花ちゃんの体はきれい、やらしくはない |
山あり谷あり度 | 0% | 彼氏の顔がいいから、ヤキモチやくというだけの話 |
俳優の魅力 | 5% | 西崎莉麻ちゃん、なんかやらしくていいなあ。PJモデル。PJっていいとこ突いてくるよね、大川藍ちゃんとかね |
レクターのレビュー
『君に届け』+『彼氏彼女の事情』。それが全体像。
それぞれが現代少女マンガの雛形になっている作品だが、要するに前者はネクラな子が友達に囲まれてリア充になるユートピア、後者はマジメ人間が友情やら恋の素晴らしさに気づいていくユートピアである。読者が主人公に共感しつつユートピアを満喫するという点で、少女マンガはオタク向けに量産されている「萌えアニメ」と構造は似ているが、決定的に違うのは「萌えアニメ」は完全なる現実逃避の文化であるのに対し、少女マンガは(比較的)現実に根差した設定にはなっていることだろう。
なので、こういう作品に接することで女子中高生が「私も頑張ろう」と発憤することは健康的だし応援したいとも思う。川口春奈のニュートラルなルックスは、嫌味無く少女達に受け入れられるだろう。でも、道徳の教科書を読んでいるような平易さだけはどうしてもなじむことができない。作中に登場する問題や苦悩の全てが、解決を前提にしてしまっているのがその原因。「人生はまだまだ続く」というとんでもないラストをぶち上げた『彼氏彼女~』の凄さを改めて思う。
胸キュン度 | 30% | 少なくとも男性キャラに悪気は感じない |
---|---|---|
共感度 | 40% | ネクラな人には分かるのではないでしょうか |
寸止めドキドキ度 | 20% | 男が積極的なので寸止め感はない |
山あり谷あり度 | 40% | 作劇は類型の域を出ないが、最近の少女マンガや携帯小説の定番を詰め込んでいるのが勉強になる |
俳優の魅力 | 50% | 川口春奈はかわいい |