好きって言えない!30代の少女漫画シネマレビュー

毎週土曜日、更新!レクター&クラリスによる30本の胸キュンレビューです

第13回「オオカミ少女と黒王子」を30代男女が勝手にレビュー

監督 廣木隆一 脚本 まなべゆきこ
配給 ワーナー・ブラザース映画 公開 2016年
主演 二階堂ふみ 山崎賢人
クラリスのレビュー

 校舎を出ると雨、土砂降りなのに空はピカピカに晴れてる。この瞬間に私は悟りました。学校を借りての撮影はスケジュールきついから曇りを待てなかった・・のでは断じてない。少女たちの嘘っぽい定形の世界の中で、いかに遊べるかの挑戦を監督はしてるのだと。傘を差しても濡れる雨粒と差しこむ太陽の中、走る二階堂ふみは生きてる。え、私やばい電波もらってる?
 渋谷の雑踏で人通りを止めずに主演俳優を立たせて撮影したり、酔いそうなくらい顔のアップが多かったり、逆にラストシーンは顔が判別できないほど遠くから撮ってたり。なんか色々やってくれて2時間もちました。
 私の心を突いたのは、女子は見た目のいい男とパンケーキ食べて優しくされれば幸せなのか問題。「コロッといきすぎ。男に飢えてる」発言は、観客への挑発では。これが噂のメタ構造か。300人のやれる子よりも大事に思えるたった1人だって、自分が投影したい幻想を見てるだけかもしれないし、本当に理解し合って愛し合うってこの世にありえるのかな。私は迷宮に入りました。

胸キュン度 60% 女子の二個イチの相棒感にキュンと来た。むしろ男なんていらない
共感度 40% 王子の言うように恋なんて勘違いで出来ていると思ってる。もちろん自分も含め!
寸止めドキドキ度 10% 開襟シャツを開いてせまる女子に恥をかかせてはいけないよ
山あり谷あり度 50% 出ました女子の憧れ・男の部屋で看病。おかゆで良ければ毎日作るわ
俳優の魅力 10% ストロボ・エッジで第2の男だった山田裕貴が、卒業して菜々緒ナンパ男になってた
レクターのレビュー

二階堂ふみのゆくえ…
これだけ数多くの映画賞を獲得し、名匠の作品に出演し、若手実力派の名を手に入れたはずの二階堂ふみ。そんな彼女ですら、その果てにあったポジションとは長寿バラエティー番組のレギュラーと少女マンガ原作映画の主演だった。この事実は、結局のところ、日本の芸能事務所において、良質の映画作品にタレントを出演させるというミッションが、いかに軽んじられているかを証明している。芸能事務所が作り出そうとしているのは、あくまで広義の意味のモデルでしかない。企業の広告塔として、ルックスと知名度を武器に振舞ってくれる人材を量産したいだけなのだ。特に芝居ができるわけでもないグラビアアイドルがほとんど芝居もせずにカメラに抜かれ続けているのもまた、政治の賜物である。空虚な物語に、「知名度が高い」という理由で主役が選ばれ、「事務所が売り出している」という理由で脇役が選ばれる。このシステムで真の意味での俳優など育つわけがない。ちなみに内容は見て5分で忘れました。

胸キュン度 0% というか忘れた
共感度 0% というか忘れた
寸止めドキドキ度 0% というか忘れた
山あり谷あり度 0% というか忘れた
俳優の魅力 0% というか忘れた

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