多部未華子は声の小ささが可愛い
高校生同士の恋愛映画は、「好き!」「僕も!」の両想いだと2秒で話が終わってしまいます。だから、あらゆる障害を生み出すことで話を盛り上げるのです。ライバルに邪魔されるのはもちろん、昔の彼女に負い目があって精神ケアしなくてはいけないとか、ドS系男子キャラもロミオとジュリエットになるための装置の一つですね。お互い好きだけどいじめることでしか表現できない、好きなのに意地悪されるから嫌いって言っちゃう。女子中高生を楽しませるべく、あらゆるパターンがひねり出されています。
その中でこの物語は、外部に障害を作るのではなく主人公が自分の気持ちを言えるようになる、たったそれだけのお話でした。おとなしい性格の子が自分の気持ちを言い、友達を作って親離れする、ほんの一歩だけの物語なのですね。シンプルな所には好感がもてましたが、あんなにいじめられ学校中から注目されて、引きこもりにならずにすんでるのは奇跡。
ところで桐谷美玲がブスに好きな男を取られる「ヒロイン失格」はここが原点だったようです。
胸キュン度 |
70% |
付き合うとかよく分からなくて断っちゃうところ |
共感度 |
50% |
別に無理して恋愛しなくてもいいと思う。世の中はやし立てすぎ |
寸止めドキドキ度 |
0% |
無理に入れてないのが好感度あり |
山あり谷あり度 |
30% |
1時間半超は長いと思ったけど最後、気持ち盛り上がりました |
俳優の魅力 |
50% |
体育教師にあえて井浦新。野球部員・佐々木大介の異物感 |
レクターのレビュー
あの子の胡散臭さがハンパない!
多部未華子が好きだという人達の勝ち誇った感じは何なのだろう?男の場合は、みんなが気づいていない女の子の魅力に、俺は気づいている、という『鈴木先生』の小川好き男子みたいな心理でしょう。女子の場合は、ライバルに見えていないから「かわいい」を安心して連呼できる存在なのではないでしょうか。
そんな、誰の敵にもならない多部ちゃんをこの話に起用している時点である程度の成功は約束されているわけです。原作について言えば、この後『アオハライド』や『好きって言いなよ』に連なる、「友達百人できるかな」ものの始祖として、少女マンガ史に名を刻むでしょう。正直、単行本3巻くらいから早くもグダグダになっていった感はありますが、映画はグダる前を脚色しているので、お話に関しては「安心してください」。
ただ、二次元であることでリアリティが薄められていたキャラクター造形が実写で崩壊している感は否めない。特に三浦春馬演じる風早くんの胡散臭さ!
胸キュン度 |
5% |
頼むから逆光やめてほしい |
共感度 |
10% |
俺は無理して友達など作らなくてもいいと思ってしまう |
寸止めドキドキ度 |
10% |
ドキドキなどしていない |
山あり谷あり度 |
1% |
雰囲気だけで話が進む |
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