第9回 「海街diary」を30代男女が勝手にレビュー 綾瀬はるか 長澤まさみ 夏帆 広瀬すず
監督 | 脚本 | 是枝裕和 |
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配給 | 東宝・ギャガ | 公開 | 2015年 |
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出演 | 綾瀬はるか | 長澤まさみ | 夏帆 | 広瀬すず |
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クラリスのレビュー
生まれ変われるなら誰を選ぶ?
母親の違う妹が10代の美少女で、それを美人3姉妹で可愛がるという、うひゃッひょい!夢のような設定。しかも江ノ電の走る海の近く、古い家にみんなで住んでいるなんて。ごちそうさまです。
綾瀬はるかは「八重の桜」の八重姉ちゃん、長澤まさみは「モテキ」のビッチ路線、夏帆は「天然コケッコー」にサブカルの香りを足して、広瀬すずは演技の初々しさが知らない家族に入っていく妹そのまま。と、女優の新しい面を引き出したかと言うとそうでもないとは思いますが、美人ばかりだからいいかぁとニヤニヤしました。女優マジックにかかった者勝ちですね。
もうこの世にいない、不在の父親を介して4姉妹はつながり、それぞれの男関係も出てくるものの男は間接的な存在で人生の舵は女が取る。かと言って女が実在的かと言うとポッキー3姉妹かガーナCMの延長線のような絵空事に見えるし、足場がない不思議な映画です。写実的なイメージのある是枝監督ですが、実はファンタジーの人なのかなと思いました。
胸キュン度 | 40% | 自転車のシーン。前田(弟)がもう思春期ということにびっくりですね |
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共感度 | 20% | ふにゃふにゃに泣いてた中村優子がピシッとするとこ。奥さんが病気で別れられないとこ。女あるあるだよね |
寸止めドキドキ度 | 1% | ドキドキするとしたら、まさみの足? |
山あり谷あり度 | 20% | そんなに山はないかな、小さなエピソードの重なりなので |
俳優の魅力 | 70% | 美人は大きい画面に耐えうる |
レクターのレビュー
テレビドラマ演技はクセになってしまうのか
とにかく気になるのが芝居。綾瀬はるかと長澤まさみの芝居。どう見てもテレビドラマの記号的で表層的な芝居にしか見えない。もう、これでいいと思い込んで過ごしてきた人達を今から矯正するのは不可能・・・とまではいかなくても、大変な労力がかかるんだろうなと思う。例えば、リハーサルのために長期間の合宿を行なうとか。でも、超売れっ子に対してそんなジョン・カサヴェテスみたいな方法論ははなから無理だろうし。ただ本作の場合、是枝監督らしいリアリズム重視の演出と、彼女らの芝居の薄っぺらさが明らかに乖離している。綾瀬はるかと長澤まさみのシーンだけ、映画じゃなくてテレビドラマを見ているみたい(本作はもともとテレビドラマの企画だったという)。テレビドラマをバカにするのか、と怒られそうですが、バカになどしていません。薄っぺらいと言っているだけです。評判の広瀬すずちゃんは、そもそも芝居をしていない人にしか見えませんでした。美人は芝居をしなくてもいい、という考え方もあるでしょうが、それは『海街diary』原作に誠実だと言えるのでしょうか?
胸キュン度 | 5% | 感想がない |
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共感度 | 5% | 姉妹の行動が「なんとなく」流れていく |
寸止めドキドキ度 | 1% | そういう映画でもない |
山あり谷あり度 | 10% | ゆるいショットが続き、画面にドラマが生まれない |
俳優の魅力 | 10% | みなさんいつもどおり |
私なりのアフターテレキャノ
クラリスです。
毎週土曜日に更新する、このブログ。今回は映画レビューはお休みして「私なりのアフターテレキャノ」を書きます。
3月26日更新分のPodcast「テレクラキャノンボール2013」を語るには余波がありまして、まず監督のカンパニー松尾さんに「前半、聞きました」とツイッターで書いて頂いたんです。
作った監督に、見た感想を聞いてもらえるなんてすごくうれしい。ツイッターで何気なく更新の案内をしただけで、本人に届くことがあるのかとびっくりしました。たぶん松尾監督が「テレクラキャノンボール」で検索したタイミングで、私が更新書き込みをしていたんだと思うんですよね。偶然ってすばらしい~。
松尾監督の会社ハマジム営業部長アキヒトさんにも「思い入れを感じた」と書いて頂き、営業部長にそんなこと言われたら、もう私は友達にハマジムの宣伝をするしかないと思いました(実際しています)。
テレキャノ劇場版は、ネタバレしないように内容はインターネットに書かないでね、という前提がある映画。「面白かったけど、書けない」いう足枷が逆に、まだ見ていない人を見に行きたいという気持ちにさせて大ヒットしたようです。全てが計算通りではないにしろ、松尾監督は見た人がどう思ったか、どう書いているかというのをなるべく確認して、巻き込んでいくことが出来る人なんだろうなと改めて思いました。
松尾監督につぶやきしてもらったおかげで、たくさんの方に聞いて頂き、ツイッターでハマジムの作品について教えてもらったり。私も「劇場版BiSキャノンボール2014」と「私を女優にして下さいAGAIN14」を見ました。「劇場版BiSキャノンボール2014」はDMMでストリーミング500円、「私を女優にして下さいAGAIN14」はPGbyHMJMでダウンロード800円でした。テレキャノ2013劇場版と10時間版を見るために、両サイトともすでに個人情報を登録してあったので・・登録時はドキドキしていたのにアーラ不思議、2回目の購入は全く抵抗なかったですね。
「劇場版BiSキャノンボール2014」はアイドルの解散コンサート前夜に、テレキャノ監督(タートル今田さん言うところのハメ撮りおじさん)たちが密着撮影するというとんでもない企画。「テレキャノ2013」を見てから見た方が、面白いです!
タートル今田監督がプー・ルイちゃんにベッドで話しかけるのを見て、あっやっぱり今田さんて白王子なんだなと確信しました。松尾さんとの対談でも「温泉で落ちかけた人妻女優さんのマニキュアをはがしてあげられるのが、タートル今田」という話もありましたし。(カンパニー松尾×タートル今田 『秋の温泉特集』より)千葉雄大か坂口健太郎かタートル今田かって感じですよ。
「私を女優にして下さいAGAIN14」は3本立てで、最後の作品に出演しているのが「テレキャノ2013」に重要人物として登場した、北海道の謎の女りんちゃん。「テレキャノ2013」は女性との雑談がものすごくおもしろかったんですが、ここでも雑談風の人生インタビューがとても良かった。りんちゃんのことが大好きになったし、何がりんちゃんにとって幸せなのかは分からないけど、幸せになって欲しい、関係ないけど私も頑張るよ、っていう気持ちに。そして松尾監督との幸せなデート感がいい。楽しくも、これは束の間のものと分かっているから心がざわざわして、なぜか泣きました。「テレキャノ2013」が好きな人はみんな泣くんじゃない?
「テレキャノ2013」がなければ、私がAVメーカーのサイトで「私を女優にして下さいAGAIN14」をダウンロードすることはなかったでしょうね。私が2016年になるまで「テレキャノ2013」を見なかったのは特定ジャンルへの苦手意識とか、私には必要ない物だという思い込みがあったからです。でも思い込みはない方が、人生で楽しい物が増える。面白いものを探したいし見逃したくない、だったら「これは見ない」っていうジャンルを作らず守備範囲が広い方がいいんですよね。だからって他人に見ろ!って無理強いするつもりはないですけど。
少女漫画原作映画についても同じ気持ちなんです。「きっと見たってつまらないし、子どもが喜ぶ胸キュンは必要ない」って思って見ていなかったけど、傾いていると言われ続けている邦画界において、動員数が多くてお金が動いているのは確かなことだから、ちゃんと見てみようと思ってこのブログを作ったんですよね。まだ何もつかめてはいないけど、30本をゴールに設定しているので第30回を迎えるまで、頑張ります!
完全版BiSキャノの予告が好きなので貼っておきますね。
www.youtube.com
第8回「クローバー」を30代男女が勝手にレビュー 武井咲 大倉忠義
監督 | 古澤健 | 脚本 | 浅野妙子 |
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配給 | 東宝 | 公開 | 2014年 |
主演 | 武井咲 | 大倉忠義 |
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クラリスのレビュー
働く女性のリアリティ
好きという感情がないままドS上司に交際宣言をされたり恋の邪魔者が現れたり、SMGC*な展開が続きますが私にしては珍しく二人の恋の成就を素直に願えた映画でした。
主人公はSMBC*には珍しく学生ではなく社会人で、ホテルで働く女性。その描写はリアリティがあり、華やかなイベントの裏で地味な肉体労働をしている様子が見られます。チラッとうつるネイルを見ただけで仕事に対する姿勢を感じるのです。人前に出るから爪先は清潔に、でも派手なネイルはしないという。監督の指示なのかメイクさんの提案なのか、カメラにうつりこむネイルにまで気を使う細かな人物設定が、物語の世界に入りこませてくれました。一方で遊助演じる上司とその妹・夏菜は、服装からして漫画チックな悪役。そちらは逆にリアリティのなさが物語を盛り上げるのです。
すると私にとってリアリティって必要なのか自分でも曖昧。ホストをしている人に昔、教えてもらった嘘をつくコツ「本当のことを半分入れる」。この映画にも同じコツが取り入れられてるのかもしれないですね。
SMGC*=少女漫画原作シネマ Shojo Manga Gensaku Cinema の略(私が勝手に考えた略語です。みんな使ってね)
胸キュン度 | 70% | 仕事の休憩時間に友達と恋バナする女子になりたいよ |
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共感度 | 80% | 冷たく思われがちな男の苦悩も理解できます |
寸止めドキドキ度 | 0% | 大人だから寸止めする必要なし |
山あり谷あり度 | 70% | ベタ展開でも楽しめるんですね |
俳優の魅力 | 50% | ザ・芸能人のふたりだけど普通に働く姿が案外しっくりきてます |
レクターのレビュー
正直に書く!本作の素晴らしさを語るために自分はこのブログをやっている!
他の少女マンガ映画と本作には天と地ほどの開きがある。本作が如何に映画と呼ぶに相応しい作品で、高度な演出によって構成されているか。それが、いかほど『○○の言いなりになんてならない』だとか『○○ロード』だとかと明確に差があるか。そのことを伝えるためだけにこのブログに参加している。例えば、大倉忠義に様々な女性達が言い寄る中、彼の右側だけはヒロインにのみ立つことを許されている。大倉が殴り飛ばされ、そこにヒロインが駆け寄るシーンですら、律儀にヒロインは右側を守っている。最も強力なライバルの夏菜が大倉と同じベッドで寝ているときでも、彼の右側だけは明け渡されなかったというのに。その法則の謎はラストで明かされることになるのだが、同じだけの緻密さによって撮影された日本映画が、年に何本公開されているというのか。本作が「少女マンガ原作映画」ではなく「映画」として語られなければ、映画批評など意味を成さないと思う。
胸キュン度 | 75% | 大人の芝居 |
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共感度 | 65% | ドM男子が武井咲に共感するのはアリ |
寸止めドキドキ度 | 60% | 良い |
山あり谷あり度 | 80% | 画面にドラマがある |
俳優の魅力 | 90% | 大倉くんのベストワーク |
第7回「ホットロード」を30代男女が勝手にレビュー 能年玲奈 登坂広臣
監督 | 三木孝浩 | 脚本 | 吉田智子 |
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配給 | 松竹 | 公開 | 2014年 |
主演 | 能年玲奈 | 登坂広臣 |
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クラリスのレビュー
私のヤンキー像とは違うけど
湘南の海と夜明け、傷つきやすい少女の瞳。自分は誰にも愛されていないと思う寂しさは思春期のあるあるネタだから、感傷的な気分に浸ることができました。この街の夜明けは私たちだけのもの・・女はイイ風景で落ちやすいんですもん。暴走族といえば改造マフラーの原付しか思い浮かばなかった私でも、バイクのメカニックなかっこよさが分かったし、疾走しないと生きている実感を持てない10代には共感します。
ただ主人公の母親の描き方には首をひねらざるを得ません。少女に必要なのは「あなたが大好きだよ」って抱きしめる事だけなのに、それが出来ないのは母親にも何かの葛藤があるはず。でも、それは描かれず母親はうろたえるだけ。さらに知的なイメージのある木村佳乃が演じているので、見た目はしっかりしてるのに幼児性がある奇妙なキャラに。そして男に依存している母親の娘もまた、男に生き甲斐を求めてしまうという結末は悲しいです。ね、がんばろうよ。
胸キュン度 | 70% | 風景と二人の寂しさに感情移入 |
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共感度 | 50% | 母親側には共感ゼロ |
寸止めドキドキ度 | 0% | 能年ちゃんはキスNGなのね |
山あり谷あり度 | 50% | 食中毒のくだりは意味わからんでしょ |
俳優の魅力 | 60% | 目が印象的。能年ちゃんの大きさと3代目の鋭さ |
レクターのレビュー
で、この映画には何が映っているの?
日本映画における最大のターゲットは誰か?子供?女性?あるいはオタク?そのどれもが間違いだ。答えはヤンキーである。ヤンキーなら子供と違ってレイティングを気にしなくてもいいし、女性以上に集団で観に来てくれるし、オタクと違って車を持っているからレイトショーにも駆けつけてくれる。『ホットロード』はヤンキーのためのデートムービーだったのだ。事実、公開初日に田舎のシネコンへと出向いたら、自分と同じ列が数組のヤンキーファミリーに占拠されていた思い出がある。しかし、暴力シーンやセックスは省略し、誌的なモノローグが被さるだけの本作は、どこまでも少女マンガ的。もちろん、それは原作どおりではあるのだが、これはマンガではなく映画なのだ。具体性を失った実写表現は、つまり、何も描いていないということに等しい。もちろん、直接的でなくても人間の真理に迫った傑作はいくらでもあるが、本作の前にそんな作品群を引き合いに出す価値は無い。ちなみに、ヤンキーファミリーの女性たちは号泣していました。
胸キュン度 | 5% | 大人がバカなんだよ。 |
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共感度 | 5% | 甘やかされたガキなんだよ |
寸止めドキドキ度 | 100% | つまり、何も描いていない |
山あり谷あり度 | 1% | 驚くほど話は盛り上がらないのに感情だけが盛り上がっていく |
俳優の魅力 | 10% | メインキャストは本人がそのまま出ているだけ。 |
Podcast 「テレクラキャノンボール2013」を30代男女が勝手に語る
Podcast特別編として「テレクラキャノンボール2013」について30代男女で語りました。
なぜ「テレクラキャノンボール2013」を取り上げることにしたのかは、Podcastの中でお話ししていますので、ぜひお聞きください!
男VS女という形で聞いてもらってもいいですし、初心者クラリスが詳しいレクターに感想を聞いてもらっている、と受け取ってもらってもいいですね。
【訂正】
前編26:48 (誤)嵐山監督に、若槻千夏に似てるって言われて、愕然とされた人 →(正)若槻千夏に似てるって言われる、って言って、愕然とされた人
前編35:30 (誤)嵐山みちるさん→(正)劇場版501の監督はビーバップみのるさんです
<再生方法>
まず、真ん中の三角をクリックして、そのあと、右の方にみっつ並んでいる三角の真ん中をクリックすると、再生されます。
後編
第6回「ちはやふる 上の句」を30代男女が勝手にレビュー 広瀬すず 野村周平 真剣佑
監督 | 脚本 | 小泉徳宏 | |
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配給 | 東宝 | 公開 | 2016年 |
主演 | 広瀬すず | 野村周平 | 真剣佑 |
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クラリスのレビュー
ひとりでいたっていいじゃない
SMGC(少女漫画原作シネマ)系のドツボにはまったパターンだなと開始5分で思いました。笑わせようとするシーンがわざとらしくて笑えない、映画に出てこない背景をセリフで説明しすぎて不自然、とにかく展開を追うだけで見ていてつまらない。これは私だけの意見ではありませんよ、おそらく広瀬すず目当てで来たのであろう男子高校生グループが1時間過ぎたあたりから、おしゃべりを始めてしまいました。ほらね未来の映画人口をこうやって失っていくのですよ東宝さん!
仲間の大切さを描いているけれど、カルタに限らず競技をする人がつらい練習に耐えられるのは、その競技自体の楽しさや、努力で過去の自分より強くなる気持ちよさのためでは。自分をあだ名でしか呼んでくれない仲間は、競技のモチベーションになりえるのでしょうか。私は友達はいても仲間は持ったことがない人間なので、分かりません。
こうなったらもう広瀬すずの輝きを老若男女で拝み倒しましょう。広瀬家のお母さん美少女を二人も産んでくれてありがとうございます。
胸キュン度 | 10% | 「耳の良さ」を体感できるのは映画ならでは。無音になるシーンは好き |
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共感度 | 3% | 仲間がいるからという理由で何かをしようと思った事がないのです |
寸止めドキドキ度 | 0% | ジャージ着ても歯を食いしばっても白目向いても、広瀬すずは可憐 |
山あり谷あり度 | 10% | 最後の太一の運命戦は、カルタのゲームとしての面白さを体感できましたよ |
俳優の魅力 | 50% | すずの輝き。SMGC系は脇役若手の楽しみもあり。清水尋也って満島ひかりに似てる |
レクターのレビュー
若い役者の代表作は青春映画であるべき
個人的な嗜好はさておき、『バクマン。』と本作は今後のコミック原作映画の指針となるのではないか。つまり、VFXによってコミックの過剰な空気感を微調整していく手法。言うなれば、デヴィッド・フィンチャーの諸作に似ているかな。普通にやれば深夜番組のコントに見えるような台詞回しも、人工的な画面の中では違和感なく聞いていられる。高校生役のキャストの演技はボルテージを上げるばかりで疲れるものの、少し空回りしているくらいが青春映画として丁度いい。反対意見もあるだろうが、『海街diary』ではお人形のように撮られて目が死んでいた広瀬すずが、ようやくスクリーンで魅力を発揮したと言えるだろう。十代の俳優の代表作は青春映画であるべきだと、ジョン・ヒューズ信者として願う。それでも、スーパースローと逆光の多用という、少女マンガ映画特有の悪しき光景が、ここでも見受けられるのは流石にうんざり。キャストが好演すればするほど、それを阻害するような演出がまかり通っているのが疑問になってくる。また、二部作の常として、後編がよりつまらなくなるであろうとも予想できてしまって・・・。
胸キュン度 | 5% | 僕は原作ともどもスポ根ものと捉えているので |
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共感度 | 65% | 部長は悩める凡人達の鏡 |
寸止めドキドキ度 | 5% | そういうシーンはないわな |
山あり谷あり度 | 10% | 開始30分程でラストまで予測できますよ。後編へのヒキも含め |
俳優の魅力 | 60% | 僕は『海街diary』を買わないので、すずちゃんの代表作はこっちだと思う |
第5回「近キョリ恋愛」を30代男女が勝手にレビュー 山下智久 小松菜奈
監督 | 熊澤尚人 | 脚本 | まなべゆきこ |
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配給 | 東宝系 | 公開 | 2014年 |
主演 | 山下智久 | 小松菜奈 |
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クラリスのレビュー
人はなぜ映画を作るのか
私が少女漫画原作の映画に感じる違和感は、恋愛至上主義の世界観。思春期の少年少女にとって、恋愛や肉体的接触が1番の関心ごとなのは理解できる。でも彼氏に依存して自分が空っぽのまま生きても虚しいだけだし、結婚したって人生は続くのだから、興味のある事・やりたい事があった方がいい。むしろ結婚なんてしなくても充実した人生は送れる。自分の基礎を固める時期、渦中にいる少女達にそれを教えるのは大人の役目だと思います。
会う人や読んだ本で人格が形成されていくのと同じように、映画も人生に影響を与えるはず。1本の映画で180度、人生が変わってしまうこともあるかもしれない。私は映画の可能性を信じます。だから、たくさんの大人が関わって映画を作る中で、子どもの恋愛至上主義を肯定するだけのお話にはして欲しくない。そういう点で、この映画は少女が自分の人生を考えて進み、その上で自分を愛してくれる人を獲得するという、良心的なお話と言えるのでは。
胸キュン度 | 50% | 女のために、男が待つと言えるのがいい。でも待ってたらおっさんになるよ? |
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共感度 | 50% | 小松奈菜ちゃんのロボットキャラは愛着が持てます |
寸止めドキドキ度 | 60% | 山Pより・・新井浩文と一緒に住んでるところにドキドキ。絶対やられちゃう |
山あり谷あり度 | 50% | 男のために料理をするより大事なことがあるって気づけるといいよね |
俳優の魅力 | 40% | 山Pは胸筋を相当鍛えている。私の好きな浩文は髪型が山姥みたいなんだけどなぜかね? |
レクターのレビュー
個人的には記念碑的作品
「少女マンガ映画」という呼称を自分は「戦争映画」や「恋愛映画」というような、映画の中の一ジャンルの呼称としては使用していない。言うなれば「映画」と「少女マンガ映画」という具合に、一般的な映画とははっきりと区別されるものだと認識している。というのは、映画製作の到達点が違いすぎるから。脚色時点で流行のシチュエーションを列挙し、それを過剰な演出で映像化していく。クオリティーは野となれ、山となれ。ヒットするか否かは広報部隊の腕次第。そんな現実に気付いたのは劇場で本作を観て、お姫様だっこのシーンでシューゲイザー風の音楽がかかるとち狂った演出を体感してから。もう、真面目に「少女マンガ映画」を「映画」として認識するのは止めた。しかし、本作はスローモーションやらを酷使し、「映画っぽさ」を残そうとしている。それは、作り手の悪あがきだと思う。もっと映画以外のものになってしまえ!
胸キュン度 | 10% | 役者の芝居があれすぎて |
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共感度 | 1% | 山P、情緒不安定じゃない? |
寸止めドキドキ度 | 5% | 机の下でチューするシーン、ドキドキはしないが、バレてるだろうと思った |
山あり谷あり度 | 30% | 勝手に別れて勝手にくっつき直すパターンはドラマというのか? |
俳優の魅力 | 20% | でも、日本映画って同じ人ばかり出てますよね |